圧電サウンダがポートを破壊する!?

圧電サウンダに使われている圧電素子は電圧-変位変換素子であります. ここで注意が必要なのは,この変換は可逆であるという点です. つまり,変位を与えればそれに応じた電圧がサウンダの端子間に発生します. ショックを与えたことで生じる電圧は意外なほど高く,最悪の場合はドライブ素子の破壊につながります. 以下では,圧電サウンダにショックを与えた場合に生じる電圧の測定結果を示します.

衝撃印加時の端子間電圧.
圧電サウンダをガラエポ基板に実装し,端子間にダンプ用の10kの抵抗を挿入した回路に対して衝撃評価を実施.

時間軸を拡大したもの.振動の周波数は4kHzである.この数値はサウンダの共振周波数と一致している.

上の波形は事務机に基板の端をぶつけた際に観測されたものです. p-pで50Vもの電圧が発生していることが分かります. 小信号トランジスタであれば,エミッタコレクタ間をブレークダウンさせるのに十分な電圧です.

ただ,電圧こそ高いものの,発生するエネルギは小さいので,実際に壊れることは稀でしょう. しかし万が一を考え,何かしらの対策は講じたくなります.

高電圧対策

安直にはツェナーダイオードでクランプしておけば良いでしょう.また,マイコンのIOポートで直接ドライブすることは避け, ディスクリートのトランジスタでドライブするようにするとより安心です.

最新のデバイスほど動作電圧が低くなっており,サージに対する耐量も低下していると聞きます.転ばぬ先のディスクリートです.

高電圧対策の一例


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